太陽光発電の耐用年数と寿命について
設置をするとなれば、高額な費用のかかる太陽光発電。
高額な出費をしても使用可能な年数が少ないとなってしまえば、
設置することに戸惑ってしまいますが、実際の可能年数はどの程度あるのでしょうか?
今回は「耐用年数と寿命について」解説していきます。
■耐用年数とは
まず「耐用年数」とは、役に立てる年数で、
この「耐用年数」は太陽光発電を含む
機械設備の資産の減価償却を考える際に活用するものをいいます。
簡単に「資産の寿命」とも言われていますが、
太陽光発電の寿命との明確な関係を示すものはありません。
■法定耐用年数
耐用年数を掘り下げていくと、「法定耐用年数」といった用語がでてきます。
これには工場の建物から始まり、機械設備や車には「法定耐用年数」が定められており、
その年数は対象となるものによって法律で分類・区別されています。
■法定耐用年数と太陽光発電システム
法定耐用年数を把握する必要があるのは、
太陽光発電システムを導入している事業者の場合がほとんどですが、
条件によっては一般家庭であっても該当することも。
以下、対象となる条件をご紹介します。
【対象条件】
・太陽光発電で発電した電気から利益を得ている事業者
・本業以外に太陽光発電の発電で収入を得ている事業者
・屋根材代わりに太陽光発電の設置をしている一般家庭
・家庭用太陽光発電から10kW以上の売電をしている一般家庭
一般家庭であっても、発電量・設置方法によって固定資産税の対象となるため、注意が必要です。
■法定耐用年数と寿命
2020年3月の時点での太陽光発電の法定耐用年数は17年ですが、
17年以上は絶対に使えないというわけではありません。
この法定耐用年数は税務処理で必要な期間の「資産使用可能期間」であり、
太陽光発電自体の寿命ではありません。
■太陽光発電・太陽光パネルの寿命
太陽光発電はメンテナンス頻度・パネルの種類、その他にもメーカーによっても異なりますが、
お手入れ次第では30年以上も発電を続けることが可能です。
公的なデータでは、太陽光発電の歴史は浅く、多くの情報が集まっていませんが、
最近ではメンテナンス技術や設備の向上から40年以上の発電を目指す企業も増えてきています。
■パワーコンディショナと太陽光発電
家庭で発電した電気を使うために「パワーコンディショナ」が必要不可欠です。
このパワーコンディショナは太陽光パネルと比べ寿命が短いとされていますが、
平均的な寿命は10年~15年が目安といわれています。
太陽光パネルの寿命が30年以上という年数と聞いてしまうと短く感じてしまいがちですが、
一般的なエアコン・冷蔵庫などの電化製品と比較すると長期間的に使用できます。
また、パワーコンディショナも太陽光発電同様にメンテナンス頻度・パネルの種類、
メーカーによって異なるものの、お手入れ次第で長く使用することができるため、
お手入れや定期的なチェックは大切です。
■パワーコンディショナの経年劣化
上記でご紹介したようにパワーコンディショナは太陽光パネルより、寿命が短いとされています。
しかし、使用方法によっては多少寿命を延ばせますが、
パワーコンディショナの経年劣化は避けては通れません。
その理由にパワーコンディショナは発電時には常に稼働しており、
内部にある複数の部品は稼働の際に振動したり、
熱を持つなどの特性を持っていることもあり、長期間の使用は難しいと考えられます。
■長持ちさせる方法
パワーコンディショナを長持ちさせるには、定期的なチャックや日々のお手入れは欠かせません。
これらの設備を長持ちさせるにはどのような工夫が必要なのでしょうか。
その方法を4つご紹介します。
1-パワーコンディショナの設置場所
パワーコンディショナを設置する場所も太陽光発電を長持ちさせるには大切な要素となります。
パワーコンディショナは太陽の光が当たる日中には発電をするために常に稼働しています。
室内設置の場合、稼働音に注意して設置場所を決めるようにしましょう。
また、室内・屋外どちらであっても、設置する場所の湿度には注意が必要です。
パワーコンディショナを湿度が高い場所で設置してしまうと
部品が湿気でサビつくことで劣化を進めるリスクを高めることも。
2- 定期点検はしっかりと
太陽光発電を長期的に利用する上で、設備のメンテナンスは不可欠です。
日々の清掃を必要ですが、太陽光発電システムについて専門的な知識を持った
業者にメンテナンスをお願いすることで、普段では目に見なかった部品の故障や劣化など、
ご自身では見つけることができなかった問題点の発見がしやすくなります。
ホットスポット現象(破損個所があること・鳥のフンや落ち葉などの付着が原因)や
層間剥離(小さな湿気が隙間に入ってしまうこと)などの進行を防ぐことにつながります。
保守点検は、法律で点検自体が義務化されているものの、
具体的な期間や回数など細かくは定められていません。
メーカーによって多少のズレはありますが、
ほとんどのメーカーはガイドライン沿って点検を行っているので、
定期的に依頼をするようにしましょう。
3- 発電データを記録し定期的にチェックする
太陽光発電には1日・1ヶ月と発電量が確認できる機能もついてきます。
天候や季節によって発電量が左右されることもありますが、定期的にチェックをしていると、
発電量が落ちたとき「どこか故障をしたのかもしれない」と予想することができ、
初期段階の小さな故障に気づけるキッカケにも。
また、修理が必要な場合には経済的な負担の軽減にも繋がります。
4-フィルターの清掃
パワーコンディショナを長持ちさせるには換気用フィルターの清掃が大切です。
パワーコンディショナの故障などでのトラブルで
多く報告されるのは換気用フィルターの目詰まりが原因です。
一般的なフィルターのある電化製品同様にフィルターの清掃を怠ってしまうと、
換気効率の低下が劣化の原因になる場合も。上手く稼働することができず、
パワーコンディショナの動作がストップしてしまうこともあるため、
日々のメンテナンスから目詰まりからくる故障を防ぐようにしましょう。
■まとめ
太陽光発電の「耐用年数は17年」といわれていますが、
寿命はお手入れ次第では30年以上とされています。
法定耐用年数の17年からすると、高額な費用をかけて設置しての17年は短く感じてしまいますが、
太陽光発電に期待する寿命は30年とされています。
実際のメーカーの保証にも25年と記載されているものも。
しかし、寿命30年といっても期待寿命なので日々のお手入れや定期メンテナンスを怠ってしまえば、
期待される30年より前に使用できなくなってしまう可能性もあるため、
メンテナンスは必要不可欠です。
また、太陽光発電システム全体を長持ちさせるには太陽光パネルだけではなく、
家庭用の場合はパワーコンディショナと両方のメンテナンスを行うことをおすすめします。
定期的なメンテナンスは専門の知識を持った、
私たち「南瓦工房」のような業者へご相談ください。
企業のクライアント・個人のお客様でも、
業者でなければ見つけることのできない問題点などがないかをしっかりと点検いたします。
高額な費用を必要とする太陽光発電システム、
長期間的にお使いいただけるようにお手伝いさせていただきます。
南瓦工房は福山市のクライアント・お客様に合った太陽光発電システムをご紹介しています。
太陽光発電について、お困りの方は南瓦工房へお気軽にご相談ください。